徒然日記

命のトマト

 
 
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三上さくらです

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今日は徒然日記!
 
 
 命のトマト
 
 

 

今年も無事に親戚のおじさん夫婦からトマトが届いた。

おじさん達は九州のトマト農家だったけど癌闘病の為数年前に廃業した。

農家現役バリバリの頃は毎年大量の新鮮なトマトが親戚中に配られたものだ。

私の中のトマトの常識はこのルビーみたいに光り輝く濃厚に甘くて美味しいトマトということになる。

病気を患ってからは家庭菜園で育てたとかいうトマトや手作りピューレを毎年送ってくれるようになった。

そこには毎回「天国目当ての手紙 みんな生きてますか」という題名の手紙が添えられて。

「ご覧の様に抗がん剤の副作用は食欲旺盛です。治療を続けながら日々楽しめたら終わった時が天寿です。」

いやなんとも実におじさんらしい

このおじさんの事、子供の頃の私は実はちょっとだけ苦手だった。

何故か?

いつも本音で本質を突いてくるからだ。

周りの大人は口籠って言わない様な事を歯に衣着せぬ物言いで子供にも容赦なく直球で端的にズバリと確信を突いてくる。

子供ごころながらに痛いところ突かれてちょっとびびったというか取り繕う自分も相当ダサかった。

今になって何故おじさんがあんな風に言ってくれたのか少しだけわかる様な大人の年齢に私もなった。

気持ち良くさせる言葉だけじゃなくてハッとさせる苦い言葉をくれる人の有り難みを知った。

あの頃の私はその自信や勇気や愛に圧倒され、なんなら羨ましかったのかもしれない。

今ならおじさん達と完熟トマトの様な熟した話が出来るかもしれないなー。(なんだそれ)

コテンパンにされたとてそれはそれで楽しい。

酒の代わりに白湯でも酌み交わしながら。

 

 

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